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 ■07年7月31日  高速道路を降りたら  (ブログ アーカイブス) ()

 
 海に行ってきた。しかし海水浴自体はごくフツーの海水浴で、特にレポートするほどのことはない。その帰りの話である。

 酒田を後にし、山形内陸へ帰路に着く。山形−庄内間は数年前に高速道路が開通したので、行楽にも大変便利だ。だが今回はのんびり行こうと、一般道で帰ることにした。それに普通に幹線道路を帰ったのではつまらないので、外れの田舎道を行くことに。以前何度も使ったなじみの道だ。
 ところがなんと、迷ってしまったのである。
 道路が新しくなっていたので、いつも曲がる交差点がわからなくなってしまったのもあるが、それにも増して、“道路カン”が完全に鈍ってしまっていた。

 僕は父がドライブ好きだったのと、自分で免許を取ってからバイクや車でヒマさえあれば地図を片手に走り回ったのとで、山形県内ならば大抵迷わず走れる自信がある。だがそうやって培ってきたカンも、高速道路に頼るうちに次第に衰えてしまっていたのだろう。

 体力や筋力ならば日々の生活の中で衰えを実感する場面も多々あるが、“カン”の様に数値で計れない能力と言うものは、なかなかそうは行かないものである。
 高速や地図やナビがあるんだから(ナビは持っていないが)それを使えば良いだけの話ではある。だが、自分の目的地への方向を嗅ぎ分ける感覚と言うのは、自分の中のプリミティブな能力として常に磨いておきたい物のひとつである。そんなことを改めて思った夏の夕暮れだった。


迷っていたら見つけた風景

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